Contigo, hakasito.

思ったことをつらつらと...

ハカセ

大学に入ってつけられたあだ名である.

大学の学期初めの授業というのは今も昔も自己紹介から始まると相場が決まっているが、大学1年生となればなおさらである.確かあれはF先生のいわゆるLLの授業だったと思うが、自己紹介をしたときに「スペイン語を勉強して、世界史の授業で学習した中南米にあるマヤ遺跡やアステカ遺跡をめぐりたい」と言ったのを覚えている.特にスペインについての知識を持たずして、スペイン語専攻になったわたしで、特に動機などなかったのであるが、あながちこの発言は間違いではなく、世界史の資料集を見ながら、ここに言ってみたいと思っていた.

記憶が正しければ、そんなわたしの自己紹介を聞いたクラスメイトのN君が遺跡発掘をしたがっていると思ったらしく「ハカセだ」と言ったのが始まりだと思う.たぶん.黒縁のメガネ(後にエロメガネと呼ばれてしまう)も「ハカセ」の要因のひとつだったのかもしれない.

そこから、クラスメイトにはハカセと呼ばれることになり、あだ名をつけられたことがなかったわたしは快く受け入れた.個人的には博士でもはかせでもなくハカセというカタカナ表記をお願いしている.よくわからないこだわりである.最初のうちは「ハカセ」だったが、後輩ができると「ハカセさん」とさんをつけられるようになった.あだ名のほうが先行してしまい、「そういえば、本名なんていうんだっけ?」と言われるほどに浸透していた.とはいうものの、時が経つにつれ「ハカセ」と呼ぶ人はどんどん減り、名字で呼ばれることが多くなった.今でも「ハカセ」とか「ハカセさん」と読んでくれる人は勝手に友達だと思ってる.みんな元気かな.

ハカセという名からさらに派生したのがhakasitoである.スペイン語では名詞に-itoという縮小辞をつけることで小ささやかわいらしさを加えることができる.かわいくはないが、本当に博士ではないし、実際に小さいので、この名前を気に入っていろんなところで使っている.そんなこんなでhakasitoという名前をもらって、10年ぐらい経って本当に博士になってしまったことには自分でも未だに信じられないし、N君の先見の明には感心してしまう.もっとも、遺跡発掘はしていないし、遺跡にも行っていないし、なんなら中南米すら足を踏み入れていないのであるが.

hakaseにはなったものの、まだまだ修業は足りないのでhakasitoでいくつもりである.ブログ名はContigo, pan y cebolla.(手鍋下げても)をもじっただけだが、意味はなく単に韻を踏んでいていいなと思ってつけただけである.